証券会社へマイナンバーを提出しないといけないの?

平成2016年1月1日以降、新たに証券会社へ口座を作る場合は、証券会社へマイナンバーを提出する必要があります。
ただし、それ以前から口座を持っている人は、経過措置で証券会社へのマイナンバーの提出を猶予されていました。
その猶予期間が平成2018年12月で終わるため、証券口座を持っていてマイナンバーを提出していなかった人も、マイナンバーを提出する必要があります。
では、証券会社にマイナンバーを提出しないと、どうなるのでしょうか?

罰則はないが…

所得税法第224条第1項、第224条の3において、配当を受け取ったり、株式等の売却をする際には、マイナンバーを告知しなければならないとあり、証券会社へマイナンバーを提出しなければならないことになっています。

しかし罰則規定はないため、提出をしていないからといって、法的に罰せられることはありません。

マイナンバーの提出がない場合、証券会社がどうするのかということは、今のところわかりません。
主要な証券会社のHPをチェックしましたが、「2018年12月末までにマイナンバーをご提供いただく必要があります」のような記載があるのみで、提出しなかった場合どうなるかについてはわかりませんでした。

個人的には、マイナンバーの提出がないと年明け以降、新規の売買ができなくなる可能性があるように思います。でも、もしかしたら何もなく普通に取引ができるかもしれません。

マイナンバーは何に使われるのか?

そもそも証券会社に提出したマイナンバーは、何に使われるのでしょうか。

マイナンバーを提出することで、税務署へ株などの取り引き状況が通知されてしまうと心配されている方もおられます。
ただ、マイナンバーが導入される前から、すでに証券会社での取り引き情報については、証券会社から税務署へ「支払調書」や「年間取引報告書」で報告がされています。
マイナンバーを提出すると、この「支払調書」や「年間取引報告書」に、名前・住所などの情報に加えてマイナンバーが記載されるようになるということです。
マイナンバーを提出したからといって、税務署へ新たな情報が通知されるというわけではありません。

 

結局マイナンバーを提出しないといけないのか?

結局のところ、マイナンバーを提出していないとどうなるのかは、現状わかりません。
ただ、提出していないと、2019年以降、新規の売買ができない可能性があります。
年明けに新規の売買の予定がある場合は、出しておいた方が無難です。

年を明けてからしばらく売買の予定がない場合は、マイナンバーを提出するかどうかは、実際に年が明けて、提出しないとどうなるかが判明してから検討してもよいかもしれません。